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きょういく

Fibonacci-iccanobiF

久々のエントリーとなるが,瓢箪からコマというか,思いつきである講義(というか,ほとんど自分が教えることなくfacilitatorのような役割をしている)で紹介した現象について.世間的にはおそらくよく知られた話なのだろうが,Fibonacci数列をmodulo Fibona…

ともあれ今年度も終わった

終わったよ,本年度の卒業論文審査会. 気付いたら,プレゼンのタイトル画面がこんなことになっていた. あれれ,センスが良くなっている! で,肝心の内容なんだが,昨年度の13代が優秀すぎて,ほとんど手がかからなかったのに対し,本年度14代では小人さん…

連分数likeなエジプト分数分解

大学院向け某夜間授業で出された話題で,をエジプト分数に分解するアルゴリズムの紹介がされた. すぐに互いに素なに対するでは如何?となるわけだが,連分数likeな展開方法を幾何学的意味と共に考えたので備忘録. そういえば,連分数展開の力学系的意味を2…

算数事始め(2)

シリーズにするつもりはなかったんだけど,また虱潰しに調べてみたので,報告. tokidoki.hatenablog.jp算数科研究ネタ探しを続けているが,調べるとこんな算数活動もあるらしい. □□+□□=□□ 1,2,3,4,5,7全てを□に当てはめて,正しい式にしましょう. (小学…

算数事始め

年末からどうも体の具合がおかしく,卒論の手直しが思うように進まない. 背中がゾクゾクするし風邪かと思うのだが,どうも花粉症的な症状に近い. そういえばこのところ毎年正月前後に体の調子が悪くなる. ようやく一息つけると,気持ちが油断するのかもし…

算数で起こった天下三分の計ーその後

「0は3の倍数か」で天下三分の計が起こったことを前回報告した. tokidoki.hatenablog.jp今回はその後ちょっと調べてみたら,あの結果は妥当なものなんだろうなぁ,という結論に至ったので追記. そもそも算数の教科書ではどう書いてあるのだろうか,とちょ…

算数で起こった天下三分の計

今年度から久しぶり,そう実にこの大学で非常勤をやっていた時代からして15年以上ぶりの「算数科研究」を担当することになった. 何しろ久しぶりであるし,久しぶりの他学科相手であるし,当時に比べて一クラス60名と大人数になって少々ビビりながら始めた講…

追いかけてきたもの

今年の免許更新講習では「小学校にプログラミングが導入されること」に託けて,Scratch プログラミングを行うことにした.プログラミング自体はもう15年以上担当している. 私が学生に求め続けてきた,あるべき学びの姿がこの講義に凝縮できる可能性があるか…

中心にギュッとなる定理

久しぶりのエントリーなんだけど, 「中心にギュッとなる定理」でお茶を噴き出す今日この頃. いや,長年やってきた「統計とコンピュータ」, 何とも歩留まりの悪い授業だったと改めて再確認している最後のチェックテストの解答から.問題は「中心極限定理っ…

Benford則を見てみた

今年も講義「統計とコンピュータ」がはじまった. それが一般の学生なら興味を持つ話題であっても数学の学生はデータを眺めることが嫌いだ,というこの十数年の経験が気持ちを曇らせるのだけど,また新たなネタ作りを試みている. 今年はBenford則をやってみ…

新入生の気持ちをテキストマイニング

初年次演習なる大体全国の大学に導入されるようになってきた講義から.本日第一回を行って,Google Formにてとりあえず気持ちのアンケートを取ってみた. 問1.小学校から高等学校までの教室での授業(校内を含む)の中で最も印象に残っている良かった授業…

ようやく卒論審査会 in 2018

今年度もようやくここまで来ました. タイトル,一人だけまだ決まってないとき. 緊張の本番開始. 結構うすい環(わ)ぁ,土星の環 ―重力ポテンシャルを利用した惑星環形成のモデル―土星などの惑星環が薄く形成されてしまう理由を簡単な力学だけで説明を試…

今年もガッサガッサしてみた

この時期は毎年,担当講義である統計とコンピュータにてガッサガッサする実験をする. tokidoki.hatenablog.jp今年で3年目となるこの実験の元ネタは,啓林館のページにあった授業実践だった. www.shinko-keirin.co.jpただし,気をつけないと隣のクラスから…

動機づけの内在化への挑戦―その後―

2年前に同じようなタイトルでエントリーしたのだけど, 今年度のScratch作品の紹介をここでしておこうと思った. tokidoki.hatenablog.jpこの数年,何をしても反応が薄くなっていくので 今年度はもうどうなるものかと思ったが,意外にも高度な作品が生まれて…

砂の果実 ― 結局,僕らは何を教えているのだろう ―

そういえば昨年の秋,京都教育大学の谷口和成先生を招いて アクティブラーニングの授業実践のFDが行われた. www.aichi-edu.ac.jp 大学教員と同数程度の学生も参加していたという,なかなか珍しいFDだったのだが, 近年に無く鮮やかなショックを与えてくれた…

束の間の開放,旅立ち

今年も年中行事の一大イベントである卒論発表会が終わった. 年々こちらの危機意識と学生の意識の乖離が大きくなってきて, 送り出す側としては何とも隔靴掻痒の感甚だしく, 真夜中に目が覚めてしまうこともしばしばだったが(まぁ毎年のことだ), ゼミ生…

免許更新講習と高大連携2016

この時期,毎年まとめてのお仕事,本日は免許更新,明日は高大連携.で,いずれも「位取り記数法」から出発する数々の話題. 素朴な数の四則演算の世界は一般の人だって参加しやすいので, この10年お気に入りでずっと活用している.で,それに利用するグッ…

オープンキャンパス2016-本番!

連日報告している,オープンキャンパス,その当日. tokidoki.hatenablog.jp tokidoki.hatenablog.jp数学の学生がやるのは初日の一番最初の時間. 開始15分前はまだ誰も来ず.果たしてお客さんは来るのだろうか?という心配を他所に,10分前に突然人があふれ…

残念な国(9-b)―あたらしい憲法草案のはなし

お,やるじゃないか. www.asahi.com 争点化を避けている政府与党に対し,マンガ雑誌らしい提起の方法だ. ちなみにこれはかつての文部省(文科省ではない)が 戦後の新しい国の形を子供向けにやさしく説明したもので, 現在では青空文庫としてweb上で読める…

残念な国(9-a)―二度の世界大戦を忘れた人類,再びナショナリズムの嵐へ

タイトルは「残念な国」ではなく,「残念な人類」とすべきかもしれない.本日,イギリス国民はEU離脱を選択した. "Britain first!"と叫ぶ男に残留派のジョー・コックス議員が殺害されるという, 自分がイギリスに対して抱いているイメージからは違和感を感…

残念な国(8-b)―そして市民は育たなかった

前回の続き. tokidoki.hatenablog.jp自民党憲法草案,あるいは正確には「日本会議草案」である改憲案について. 日本会議 - Wikipedia「みんな,良い子になろう!」という宣言書のような草案, 息苦しさと同時に腹立たしさを感じると前回書いた. 今回はそ…

残念な国(8-a)―「良い子」の国,ニッポン!

ここ数年,ずっと懸念している政府与党による改憲への水面下の動き. きっと気付いたら国民全員が賛同しているという流れにされてしまうのだろう. 皇国史観に基づく日本会議という実質的にこの国を動かしている大組織は, 丁度戦前でいうところの大政翼賛会…

残念な国(7)―そして過去への扉も閉ざされたなら

まず初めに,講義「統計とコンピュータ」で本年度の3年生102人から得たあるデータを紹介しよう. これはひと月平均本を何冊読むか?に対する結果だ. (Google formによる調査はこんなふうにその場でグラフにまでしてくれて便利だ.) 因みに中央値は0.1冊…

芸は身を滅ぼす?(5) ― Lights-out も作ってみた

はい,シリーズ5つ目. これは某若手代数の先生からの希望もあって作ってみた. 何でも教養向けの授業で取り扱うのだそうだ. これはLights-out という数理パズル.頂点をクリックすると その頂点自身とそれにつながっている頂点のon/offが同時に切り替わる…

芸は身を滅ぼす?(4)

早いもので,このシリーズ(シリーズなのか)も4つ目. tokidoki.hatenablog.jp tokidoki.hatenablog.jp tokidoki.hatenablog.jp今回は昨年オープンキャンパスで扱ったネタ 「3色カードの数理マジック」をScratch化した. というより,Scratch自体に動画キ…

残念な国(5)―国は人を以て盛なり

OECDの国際教員指導環境調査結果についての記事がちらほら見られたので, 国立政策研究所へ見に行ってみた.www.nier.go.jp そこにTALIS日本版報告書「2013年調査結果の要約」が置いてある. あるいはグラフなどで見やすくまとめたOECD国際教員指導環境調査…

サイエンスとしての「教育論」

この頃読んで「へぇ~」ってなった本の紹介. タイトルだけチラッと見ると「経済力による学力格差」の話かな,なんて思うけどそうじゃない. 「教育経済学」という,社会を計量的に分析してきた経済学の手法を教育の場に適用してみたら, 人々が教育上「良い…

立秋過ぎてなおお仕事

学生はすっかり夏休み気分なわけだが,我々はこれからがひと仕事. 高大連携スクールと教員免許更新講習. 今年も恒例のネタ,といくつもりだったが, れいの「教科学」で発掘したいくつかのネタを盛り込みたくなった.↓Genaille-Lucasの計算棒.わざわざミ…

Open Campus 2015

はい,今年もやりましたよ,オープンキャンパス. 今年は試みで,学生による模擬授業を一部屋独立で行うことに. 昨日,今日二日で数学からは2グループが行った.1日目,中等数学の学生で. まずモンティ・ホール問題で遊ぶ.当たったら「じゃがりこ」がも…

残念な国(2)―それでも子供は育つ

時期が時期だから「安保うんぬん」を話題にしたいところだが,ちょっと変化球. 国は残念でも,それに呑み込まれず子どもたちを育てている人たちがいるって視点で.数年前から「すっげーなこいつら」って思ってる,小中学生の自由研究コンクール.自然科学観…