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Open Campus 2015

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はい,今年もやりましたよ,オープンキャンパス.
今年は試みで,学生による模擬授業を一部屋独立で行うことに.
昨日,今日二日で数学からは2グループが行った.

1日目,中等数学の学生で.
まずモンティ・ホール問題で遊ぶ.当たったら「じゃがりこ」がもらえるという
インセンティブつきのゲームとその解説.
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次にメインの「3色カード」の手品.
これは某4年Sigmaの学生の発案が元になっている.
実際に少し手を動かして考えた者にとっては直感的によく分かるのだが,
これを初めて聞く人たちに短時間で表現するのはなかなか難しかったようだ.
ついでにパスカルの三角形をmod3でみると
シェルピンスキーガスケットが現れることをEXCELで実演した.
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最後は同じ部屋に誕生日が同じ人がいる確率について.
「自分と同じ誕生日」だと確率は低いが,
「同じ誕生日のペアがいる」だと人数とともに急激に確率が上がるという話.
この日も60名ほどで調査したらいくつも誕生日ペアがあることが分かった.
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二日目,今度は初等算数のグループで.
初等らしい,算数・数学を使ったちょっとした遊びをネタに.

初めに分数の割り算.
何故分数の割り算ではひっくり返して掛けるのか,という典型的な話.
さてさて,改めて解説を聞いて納得できたかな.
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次はその筋の人たちには有名な「1089」.
「私,超能力を身につけました!」から始まる,記数法からくるちょっとしたマジック.
こういったものは文字で表せばその構造がよく分かるよね,という話.
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最後は,mod10でおこる一見不思議な現象.
加算の過程でフィボナッチ数列が係数に出てきて,
15項目に610≡0 (mod10)が現れて影響がキャンセルされるという話.
振り返ると初めを5555で試したのはそういう意味だったか,と今書きながら思った.
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いずれも,短時間で不思議さと納得が得られて丁度良いネタだったと思う.

何れの日も,上手くいったり悔しかったり,
学生らも色々思うところが有っただろうな.
それにしてもどういったことを面白いと教授者本人が思っているか,で
授業というものは様々に変わるのもなんだと改めて感じた.
何はともあれ,お疲れ様っす!
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残念な国(2)―それでも子供は育つ

時期が時期だから「安保うんぬん」を話題にしたいところだが,ちょっと変化球.
国は残念でも,それに呑み込まれず子どもたちを育てている人たちがいるって視点で.

数年前から「すっげーなこいつら」って思ってる,小中学生の自由研究コンクール.www.shizecon.net
どうだろうこの自由な視点と研究,実際学生の卒論ネタにもできると思うよ.

さて,統計とコンピュータも終了を迎えつつあって理解度調査をしているのだが,
ここにきてなお「度数分布」「ヒストグラム」「分散」を「知らない」と回答してくる学生がいる.
え...えぇっと,ネタだよね,それ...

と,現実から目を逸らしながら小中学生の自由研究を眺める.
ほらほら,中学生ですらカイ二乗検定使ってるよ↓
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お父さんの薬がみつからないっ!
秋田県由利本荘市立本荘東中学校

結局のところ,学ぶ当人が必要性を感じていなければ
どれだけ趣向を凝らしても馬耳東風ということなんだ.
だから特に今期,学習環境デザインを意識して試みたのだけど,
ちょっと間に合わなかったのが残念.
再び次年度,より多くの学生が意義を感じられるような,
内発的動機をもてるような仕組みを考えなくては,と思う次第.

ところでこの「自然科学観察コンクール」(シゼコン)に刈谷周辺の小中学校が
毎年多数入選しているのに気づく.2014年度だけでも↓のように.

金属にできる「虹」の研究
 愛知県刈谷市立住吉小学校6年
バスケットボールのシュートの研究~どうしてネットはひっくり返るのか~
 愛知県刈谷市立富士松中学校3年
忍者の科学
 愛知県刈谷市立雁が音中学校
炊きたてご飯の「ぺらぺら膜」の秘密
 愛知県刈谷市立朝日中学校3年 科学部
ヨモギ餅の研究 〜なぜ、雑草であるヨモギを餅の中に入れるのか?〜
 愛知県刈谷市立刈谷南中学校

これはもしや,大学がずっと続けている「訪問科学実験」の効果なのかな.
訪問科学実験|愛知教育大学

これ,算数・数学でもできないものかな.
ちょっとまえの数学同人Sigmaなら,あるいはできたかもしれないが,
現在は活動もままならなくなってきたからなぁ...

人を伸ばす力―内発と自律のすすめ

人を伸ばす力―内発と自律のすすめ

3連チャンでイベント

数年前はしょっちゅう行われていたイベント.
この頃は半年に一度か,というペースだったが,この三週間は立て続けにイベント.

第1弾はピザ一族らしくPizza Hutのクーポン利用にて.
このときは4人で3枚が丁度良かった.
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第2弾はおよそひと月前から計画していたスバカマナ.
ランチでチーズナン一人1枚はさずがに重かった様子.
(あ,でも御一方はペロリと食べてしまったよ!)
何しろ大学に戻ってからの講義,腹いっぱいでもう眠い眠い.
(そしてもらった写真つかわせてもろたよ.)
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第3弾は突然二日前に卒業生から「やろう」と連絡が.
こちらはタコ焼きのちクレープ.研究室,月曜まで臭いが充満してそう...
しかしなかなか教員,大変なようで色々と愚痴っていたなぁ...
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まぁ,何にしても皆様,お付き合いいただき,アザーッス!

r.gnavi.co.jp

芸は身を滅ぼす?(3)

石取りゲームシリーズ@教科学,第3弾.
石取りを再び一山にする代わりに,
「直前に相手が取った石の数の二倍までOK」ルールにすると,
途端に数論的に面白いことが起こり始めることを知った.
[Flash] 2011年 11月号 必勝法を探せ!(その4)
そして教材にもなっていた.
フィボナッチ数を用いた教材開発とその実践

ゲームの分析はニムと同じ発想だけど,
土台となる数系がフィボナッチ数による不等進数なんだ.
つまり,あらゆる自然数は番号が隣り合わないフィボナッチ数の和で
一意的に表されるという事実だ.
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実はじっと一次元回転力学系を眺めていると自然にZeckendorfの定理に,
あるいはよりもっと一般化すれば連分数展開から自然に導かれる,
Ostrowski numerationにいたるのだけど,
そんな現象が石取りゲームに現れるってところが面白い.

で,もちろんScratchで作った.そして学生らに対戦してもらった.
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埋め込んでおくね↓
初めはフィボナッチ進数表示されないけど,
左上青い四角をクリックすると現在の石の個数がフィボナッチ進数表示される.

振り返ると数論的現象に関わる自分のアイディアの多くは
回転力学系の観察から出てきている.
(あの12音クロマティックスケール内のダイアトニック7音の配置の理由も,
 この回転力学系の観察から得られるんだ!)
DSpace at 愛知教育大学: A Dynamical Characterization of Myhill's Property

一方でこの不等進数のアイディアは何らかの力学系を「繰り込み」分解する
ひとつの指針を与えるようにも思える.
思えるよなぁ~と気付いてから数年が経つのだけど,未だ形にならず.

シリーズにするつもりじゃなかったんだけど,(3)とな.tokidoki.hatenablog.jp
tokidoki.hatenablog.jp

実習乙会

4年が副免実習から帰ってきたので,Sigmaで乙会.
とはいえ,自分は会議で遅れたので途中参加.
場所が露菴(バイキングの店)だったので助かった.

皆さん,すっかりデザートモードの中,
自分独りガッついてた.



ここ来たの二回目.
車が無いとアクセスが難しいけど
使い易くて良いね.


tabelog.com

で,しかるべき理由によってプレゼントゲット!
おや,ピラミンクスだね.また時間を吸われるものをありがとう!
早速,我が未来ガジェット研究所の研究員(要するにゼミ生)に解析させるよ.
→研究員:「できます」(即答)

ぷら~す,箱入りのワイン(赤)ゲェッッットゥ!!
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う~ん,フルボディーの2008年もの,ピノノワール.
とてもとても自分では普段買わないよ.

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早速,パスタと共においしくいただきました.
やはり香りが違うとともに,これぐらい熟成しているとフルボディーでもぐっとまろやか.
以外に色合いは濃い赤っていうわけでない.でも深みが全く違うね.
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二日に分けて,のつもりだったけど,一晩で飲んでしまったよ.
ありがとう!

BEAUNE 1er CRU LES TEURONS(ボーヌ プルミエ・クリュ レ・トゥロン) | ワイン通販エノテカ・オンライン ENOTECA online for all wine lovers