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創造の連続としての生き方

あなたの人生の目的が幸せになることなら,
苦しみ多き人生となる.
人生の目的は、幸せになることではない.
自分らしく生きることである。


      Peter Sage(イギリス出身の企業家)

歳を取るということは,失うものが増えるということでもある.
どんなに用心したところで,時という奴は容赦なく,
徐々により核心に近いものを奪い獲っていくらしい.


だから,私たちは智慧をつけていくのだと思う.
それを失ってなお生きていけるだけの叡智を学ぶということだ.


大切にしてきたものごとが,その手から離れていくとき,
多くの場合ひどい痛みを伴うものであり,
自分の心がそのものごとに如何に寄りかかって過ごしてきたのか,
そのとき改めて気付くものだ.
中にはそれまでの人生を完全否定されたようで,
心を滅ぼしかねないことだってあろう.


フランクル流に言うなら,
「そのときこそ,人生が君に期待している」瞬間なんだろう.
私たちは常に人生に試されている.
与えられた事態に如何なる態度をとるのか,
そのときその人だけが唯一生み出すことのできる,「態度価値」がある.
それを創造する瞬間が与えられている,ということなんだ.


きっとまだ,創造する力は残っている.

強制収容所を経験した人は誰でも,バラックの中を,こちらでは優しい言葉,
あちらでは最後のパンの一片を与えて通ってゆく人間の姿を知っているのである.


そしてたとえそれが少数の人数であったにせよ――彼等は,
人が強制収容所の人間から一切を奪い得るかもしれないが,
しかしたったひとつのもの,すなわち,
与えられた事態に或る態度をとる人間の最後の自由を奪うことは出来ない
ということの証明力をもっているのである.


     V.E.フランクル 著 / 霜山徳璽 訳『夜と霧』 第7章 / 苦悩の冠 〜より



夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録