高校生向け公開講座「形の数学」担当2回目。
前回に引き続き再帰図形で遊ぶ。
今回は帰納法の説明で必ず登場するハノイの塔のゲームから入った。
大中小の紙コップをハノイの塔の部品に見立て、
小さな紙コップの上に大きな紙コップが被らないように、のルールで行う。
生徒たちは比較的すぐにこのゲームで塔を好きな場所に移動できるようになった。
「移動の最短手数は?」の問いを出す。
特にコップが2つから3つに増えた時、移動操作をどう捉えるか考えてもらった。
この考えを推し進めてコップが4つの時の操作を予想してもらう。
一頻り遊んでから、この移動操作を「地図にする」作業をしてもらった。
操作の中にある帰納的な構造をグラフにすることで視覚的にも理解ができたと思う。
- ハノイの地図の作り方: PDF
次に、この「ハノイの地図」と似た構造のものを高校数学で学ぶ2項定理から作ってもう。
つまり1から始めて順に2項係数をピラミッド状に書いた時、
奇数だけ色塗りをするとSierpinski Gasketが現れるという有名な話。
local ruleがこのようにglobalな構造を生み出すのは面白いことだ。
生徒の作品例がこれ↓
ついでにPeano曲線を十進BASICでシミュレーションして、
1次元の曲線が平面を埋め尽くしていく様子を見てもらった。
配布資料
- Peano曲線の作り方 :PDF
- Peano曲線のプログラム :十進BASIC
使い方
- 実行して繰り返す回数"depth"を入力
- 0を入れると終了
あ、そうだ。
2回の講義のアシスタントしてくれた学生さん、
ありがとう☆