発足からまだ1年経っていない数学研究サークルSigmaの発表会が行われた.
普段はテキストの輪読などを行なっているわけだが,
発表会では各自がネタを持ち寄って20分から30分程度ずつ話をした.
- 初めは「ダイヤル数」
循環小数の性質を使った話題.突っ込んでいくと群論や有限体のいい勉強になるだろうから,
初等整数論や代数学の本を片手にこの先も是非自分の手で進めて行くときっと楽しいと思う.
- お次は「一筆書き」
オイラー閉路が存在する必要十分条件と,実際の閉路の構成法についての話.
短い時間でなかなかうまくまとまっていたのではないかな.
- 「人間知恵の輪」
「隣の人と握手しない」「両手が同じ人と握手しない」などの条件をつけて偶数人が握手をすると
複雑に絡み合う.その絡みを手を離すことなく外せるか?というゲーム.実際に私も前に出てゲームに参加.
このネタ知らなかったけど,丁度手頃な位相幾何のネタで,不変量の勉強になると思う.
- 「モノポリーの数理モデル」
だと思う.残念ながら,昼休み後しばらく参加できず,このお話は聞けず.
モノポリーをマルコフ過程で解釈して分析しようといった試みの話だったらしい.
- 「選択公理」
この会には1年生が2人いるのだが,その一人の発表.この途中から会場に戻ったのだが,
扉を開けたらとっても授業してるような雰囲気.どういう興味からこのネタを選んだのかそこに興味が湧く.
- で「バナッハ・タルスキーのパラドックス」
このサークル紅一点がパワーポイントでこのパラドックスをサクっと紹介.
選択公理を使いながら「同等合同分割」の下,1つの球をその球自身に合同な2つの球に分割できる,
というストーリーをアニメーションで見せてくれた.
- 「高次方程式の数値解の求め方」
プログラミング大好きな発表者の工学的な話題.n次方程式の解をどういったアルゴリズムで探索するか,
その入口の話をした.シミュレーションしながらより効率的な探索方法を考える中で,
理論的な枠組みを体得していってくれると嬉しい.
- そして最後は「リーマンのゼータ関数」
ゼータ関数大好き少年によるリーマン予想の紹介.大変高い山なので,どんなルートでどこまで
(つまり卒論のこと!)進むのか大変楽しみだ.
で,会が終わったら,やっぱりパーティー!
タコパーの後クレープまでと思ったが,予想外にたこ焼きで時間がかかり,
そのままお開きに.
にしても,この部屋で10人はきつい...
それぞれがそれぞれの興味の下,自由に学んで話していた.
この先もっと手を動かし本を読み,厳密さを徐々に追求して深めていってくれると素晴らしい.
ん,ま何しても,お疲れ!