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恒例の面接練習会

おしごと がくせい

今年もこの時期恒例の面接練習会に参加した.
ただ,学生たちの雰囲気がどうもマズイ方向に流れているようにも感じたので,
私見を述べておこう.
いや,もう私の講義の無い4年生は読んでいないだろうな.
ならば,来年以降の3年生以下に向けて述べてみようと思う.

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 体裁を整えるより先に,
 まず自分の頭を そして心を整理してくれ.


服装や話しぶりや座り方,お辞儀の仕方などあれこれ指摘を受けるだろう.
更にはキッチリ1分で話す練習をしたり,靴下は黒だとか.
それで意識がそういった「瑣末なところ」ばかりにいってしまうはずだ.
なぜなら,見てくれの指摘はとても分かりやすく,学生にとってマニュアル化しやすく,
短絡的に直し甲斐が感じられるからだ.
だが,そういった表面的な指摘にとらわれればとらわれるほど,
君たちは面接の本質から遠ざかっていることに気付いているだろうか.
実際それら体裁の指摘は,雇う現場側からすれば実にどうでもいいことだ.
(いや,だからといって直さんでもえぇ,といっている訳ではない.
 だらしない,社会常識を弁えていない,と思われたらやはりマイナスだから.)


おそらく10人の助言者がいれば10人とも異なる助言をするだろう.
時には全く相反すると感じる指摘を受けるかもしれない.
しかし助言がどうであれ,あくまで選ぶのは実際の試験の場にいる面接官だ.
助言者は単なる参考で,自分を振り返るキッカケと考えたほうがいい.
助言を「脊髄反射的」に鵜呑みにするのは,いかにもこの大学の学生らしい特徴だが,
それでは助言をもらう度に右往左往するばかりだ.
(それは恰もこの国の与党,あるいは卑近な例ではこの大学の...いや,止めておこう)
面接練習をやりすぎて,無数の人からの沢山の表面的指摘だけを取り入れ,
その結果変な癖をつけて「その人らしさ」の消えてしまった,
機械のような人物像を作り上げて採用試験に向かっていく学生が毎年何人かいる.
過ぎたるは及ばざるが如し,だ.


脊髄反射で反応するな.まず考えることだ.
受けた指摘の本質は何か.
それは例えば見てくれといった表層的なことなのか,
それとも自身の本質に関わる重要な指摘なのか.
そこをちゃんと見極め,助言を選び採っていかねばならない.


どんなに見てくれを良くしたって,心の底にあるものが空っぽなら,
現場で幾度もの修羅場をくぐり抜けてきた百戦錬磨の面接官の前では,
あっという間にメッキが剥がされるのがオチだ.
むしろそういったメッキを剥がした先に見えるものを面接官は瞬間にとらえる.
この学生の根っこは何か?現場に来たら何をしてくれるのか?
美辞麗句を並べ立てた辞書ほどの厚さの想定問答集を作り上げたところで,
面接官の質問は必ずその上を行く.
結局君たちのこれまでの考え方,問題への対処の仕方,
そして生き様そのものが白日の下に曝されるわけだ.


だから.
せめて試験までのあと数ヶ月,もっと考えを深めて欲しい.
教育を取り巻く環境について,
教育に関わる人々について(教員,子供,保護者,地域),
そして何より自分自身について.
もっともっと物事の,そして自分の本質に斬り込んで欲しい.


 君は何者か?
 なぜ君は教育現場に向かうのか?


面接の場での人の話を聞く態度も,落ち着いたしゃべりも,そして笑顔も,
自分の根っこにある何かを捕まえたという確信があって
初めて自然に出てくるものなのではないだろうか.
君自身の中身がはっきりして初めて,
見てくれや態度が自然に整うものではないだろうか.


面接にこうしたら必ず合格するなんて正解はない.
しかし一方で,10人の面接官が10人とも「合格!」と
思わず唸ってしまう学生がいることも確かだ.


教員採用試験は自分の人生を選択する一大イベントだ.
まさかそんな大事な場面ですらカンペ紛いのマニュアルを作り,
一夜漬け的発想で「試験」を切り抜けていこうなどと思ってないだろうか.


ならば面接に向けて,どう取り組む?
知識を付け教育問題へのアンテナの感度を上げ,
多角的な視点と抽斗を増やし,教育と自分についての考えを深める,
最も有効で結果として最も近道となる手段は,おそらく「教育論作文」だ,
ということだけを付け加えておく.
あるいは学生時代の面接試験や論作文は,
己の精神的成長を促す絶好の機会だ!
ぐらいに捉えたほうが良いように思う.
目先のテクニックにとらわれず,誠実に自分をさらけ出し,
真摯に教育にかける熱い思いを語るべきなんじゃないだろうか.


なので,もう一度言っておこう.


 体裁を整えるより先に,
 まず自分の頭を そして心を整理してくれ.

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おっと,あくまでこれも私見だ.
それこそ鵜呑みにするなよ.