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時至るまで

あれこれ かがく きょういく pd

自宅裏庭のライラックの木の葉っぱが穴だらけになったのはこの8月.
その犯人映像がこれ↓
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画像検索してみるとハバチ(コクロハバチ?)の幼虫とのことらしい.
何でもハバチの幼虫は狭食性で,決まった種類の葉っぱしか食べないとのこと.
調べてみると,ハバチの種類と食べる植物の対応表なんてものまである.
(参照:自然散策便りのなかのハバチ,ああ,でも幼虫とか無理な人は閲覧注意ね.)
9月になって慌てて駆除したものの,
すっかり葉っぱが食べつくされ緑色は無くなり,枯れ木のようになってしまった.
ところが,面白いのはこれから.

すっかり幼虫が見られなくなって数日,
ふと見ると新芽が一斉にあちこちから吹き出しはじめた,まるで春先のように.
f:id:okiraku894:20140918092600j:plain:w500
おお,何ていう生命力!と始めは唯々感心していたが,
計ったように新芽を出す様子を見て,あれ?と思い返した.
これはライラックの戦略ではなかったのか?
とても木一本では賄えないような数の幼虫が取りつき,
ライラックは「成す術なく食われる一方だった」訳ではなかったんじゃないか,と.
食べるだけ食べさせ食糧不足に導き,結果として(あのまま駆除しなかったとしても)
幼虫たちは蛹にまで成れずに消えたのではなかろうか.
実際,終盤の頃には体が黄色の幼虫が増え,
明らかに餌不足になっていたことが見受けられた.
そして確かにその間,ライラックは一切新芽を出さなかった.
つまり彼らが居なくなるのをじっと待っていたのだ.
本当に「死んだふり」して嵐が過ぎ去るのを待っていたわけだ.

う~ん,生命ってなんと 強か (したた)なのか!
植物なのに一体どうやってそんなことが分かるのだろう?
などと,畏敬の念を感じると同時に,
子どもの頃に出会ったある詩の一篇を思い出した.

(なれ) 嬰児(おさなご)の如く 力なきとき
内重(うちのえ)の奥 深く留まれ
時至るまで
タゴール「ギーターンジャリ」詩篇 第136より

やってきたこと,あるいはそれまでの人生そのものが
全て否定されたような気になる出来事が起こったときなど,
これまでにも何度か生命の危機を感じるほどに打ちひしがれる度,
呪文のように思い出してきた一篇だ.
ひどく打ちひしがれているときというのは,実は次への準備期間なのだと.

全く嘆かわしいことなのだが,当講座において
「教育」という名の下で単位を質にした洗脳が蔓延ってしまった.参照↓理学部的教授法が正義なのだと己の教授法を疑わない悪貨が,
真の意味での学生の「学び」を大切に育てようと試行錯誤を続ける良貨を
言葉巧みに駆逐していく.
だから今は準備期間なのだ.学生の「学び」を復興させる,
ゆるぎない真の力と哲学を装備するための.

因みに,いわゆる命令中枢のようなものを持たない植物が,
今回のライラックのような戦略を引き起こす背景には,
ルパート・シェルドレイクが提唱する「形態形成場」が働いているのかもしれない,
などと夢想したりもしている.
本当に生命の進化は自然淘汰だけで進んだのだろうか?
自然界いたるところにみられる収斂進化 - Wikipedia
ハワイのコオロギに起こった急速な収斂進化などを見ていると
自然淘汰以上の「何か」を感じたくなってくる.
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140609001

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