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動機づけの内在化への新たな挑戦―仮結果報告―

本年度前期の大失敗を踏まえ,後期からは
学習環境デザインと動機付けを相当意識して行った,
Scratchによるプログラミングの講義,その実験結果報告だ.
同じタイトルで過去2回投稿したのだけど,その結果報告(仮).tokidoki.hatenablog.jp
tokidoki.hatenablog.jp

最終課題は,「クローンまたはリスト(配列のこと)を使っていれば何を作っても良し」だった.
その先のベクトルを持った,目を見張る作品が幾つも見られたので紹介.

【数理部門】
257-14final
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いわゆるおまけをコンプリートするのに,何個お菓子を買わねばならないか,
そのシミュレーション.

291-14final
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いわゆる円周率の音楽.
ただ,よくある単音ではなくコードが自動的につくようになっているところがオリジナル.

【ゲーム部門】
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2048.完全オリジナルではないけど,Scratch作品を事細かに分析してついに作り上げた.

304-14final
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なんと,横スクロールゲームをオリジナルな方法で解決した作品.

320-14final
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大富豪を作ってしまった学生もいた.

258-14final
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いわゆるリズムゲーム.

【表現部門】
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魚の動きが,なんと創発的になっているんだよ.

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季節の移り変わり作品は幾つかあったけど,もっとも美しかった.

314-14final
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ちょっとホラーっぽいけど,ジブリ的な作品.
徐々に明るくなっていく背景や,遠くに一瞬だけ現れる「シシ神」,
ひとりずつぼーっと現れる「こだま」やゆらゆら降ってくる光の玉.
地味なんだが味わいある作品になった.


さて,こうして最終作品からいくつか紹介したのだけど,
早期から自発的に試行錯誤を繰り返していた学生ほど到達度が高かったように思う.
もちろん時間制限があるので結果として表現できずに終わった学生も多いだろう.
また,今回のScratch,飛び道具なのでこれで反応がなければ為す術ナシ,
という背水の陣体勢でぶっ込んでみたのだけど,
BASICを使っていた時代からすると多少は学びへの動機付けに寄与したかもしれない.
ただ,自分の講義の悪い癖は,彼ら学ぶものにとって学びの到達点が見えにくいこと.
多くの場合放りっぱなしになる.次は真面目にルーブリック作りから準備かな.

この4月からの統計教育の講義,大きく方法を変えるつもりなのだが,
今のところ手詰まり感たっぷり.再び背水の陣で挑むことになりそうだ.

俄に勉強を始めた次第.

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あ,もちろんいつものあれもサブリミナルのように置いておくよ.

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