ネイピアの骨ってのは古来知られた計算盤として
しばしば教育現場でも取り扱われるネタだろう.
でも,Genaille-Lucasの計算盤は日本ではあまり有名ではないようだ.
自分も某講義の下準備のため調べていくうちに見つけた.
Genaille–Lucas rulers - Wikipedia, the free encyclopedia
で,やっぱり作ってしまった,Scratchで.
↓複数桁自然数×一桁のシミュレーションをやってくれる.
おまけに,Genaille-Lucasには割り算バージョンもあるのだ.
さて,毎度こちらがあれこれネタを用意して見せてきた某教科学.
そろそろテレビのように見てる学生らにもパフォーマンスを出してもらいたい.
ということでこのGenaille-Lucas計算盤を彼らに設計してもらうことにした.
初めにネイピアの骨で計算棒というアイディアに触れてもらって
それを踏まえて一部のみ分かるようにしたGenaille-Lucas計算棒一覧を渡し,
これを完成してもらう作業を課した.
もちろん,使い方そのものも自分たちで考えてもらうことから始めた.
これまで散々筆算で掛け算をやってきただろうし,
おまけに直前にネイピアの骨で繰り上がりの仕組みを再確認したから,
さすがに皆仕組みまで自ら発見するだろうと思いきや,それがなかなか.
最後までこの仕組みを納得できないで
見た目の法則だけで完成させたものもちらほら.
学生らがいかに形式的にしか物事を見ないで過ごしているのか
それを改めて思い知った場面だった.