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あいちトリエンナーレ2019―第1次調査 名美+四間道・円頓寺編

先週の県美一次調査に続き,今回は名古屋市美術館と四間道界隈.
tokidoki.hatenablog.jp

まずは名古屋市美術館から.
今回はSONY α6000(ILCE-6000)+SEL1670ZF4.0やSEL35F1.8OSSにて.

(名美N-01)碓井ゆい/ガラスの中で
入り口を入ると涼しげな作品.
金魚鉢を下から眺めているような.
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(名美N-02)今津景/生き残る
う~ん,今ひとつコンセプトが掴めなかった.
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(名美N-05)桝本佳子
陶器と色々なもののキメラ.
というのか,陶器というフィルターを日常に掛けたような.

《群雀/五枚揃皿》
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《圧縮紋(武人埴輪)》
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その他の作品
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(名美N-07)青木美紅/1996
モコモコとした刺繍.で,後で解説読んで,この作家さんは自分が人工授精で誕生したことをモチーフの源泉としているとのこと.
なるほど,だからクローン羊のドリーか.
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(名美N-08)タニア・ペレス・コルドヴァ
極めて抽象的.その配置に意味はあるのか.
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その他,いくつかの映像作品があった.勿論撮影せず.
(名美N-09)Sholim/Sholim Inspired by Tokyo Story
ループ gif アニメ作品集.なんだか cyriak の作品のような変な中毒性のある奇妙な作品群.
説明するより,彼の作品のページを見るのが良い.
gifmagazine.net

あ,cyriak って例えばこういう作品作ってる人↓

cows & cows & cows

(名美N-08)カタリーナ・ズィディエーラー/Shoum
イギリスのバンドTears for Fearsの「Shout」を英語が全くわからないセルビア人に聴いてもらい,それを自分の言語で音声模写している様子の映像作品.
いわゆる空耳というよりは本当に無意味な音列だけど,聞こえるままにセルビア語の単語に落とし込んでいく.
けれどその写し取りが最終的になかなかいい出来になっていて面白かった.
いい出来なのだけど,書き取られた歌詞に意味はない.
言語から音と意味を分離させて見せているということなのだろうか.

さて,例年になく早く観終わってしまったので,四間道・円頓寺界隈の作品へ.



(四間道S-06)アイシェ・エルクメン/Living Coral / 16-1546 / 商店街
作品はどこ?アーケードの屋根から店の柱へと垂れ下がる珊瑚色の紐たちだ.
日常風景(いや此処に住んでいない者にとってはこの風景そのものが非日常なのだけど)にちょっとだけ手を加える.
それだけで観る側の意識に作用する.
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というか,四間道界隈って知らなかったけど,とても小洒落ていて,そう,ちょうど京都の町並みを一本奥に行くと突然現れる知る人ぞ知る世界,のような非日常が広がっていて面白い.
名古屋にこんなところがあるなんて知らなかったよ.
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一方この界隈の西側がまた昭和の末裔という感じが色濃く漂っていた.
わか~い鈴木杏樹がデジタルホンを宣伝しているポスターがあったりして,令和じゃなくて本当に昭和だった.
あ,でもよく考えたらケータイの始まりは平成だったね.

東海デジタルホン 鈴木杏樹

(四間道S-07)鷲尾友公
円頓寺駐車場の壁に描かれた絵.会期中ここでライブが行われるそうだ.
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(四間道S-05)葛宇路/葛宇路
現代アートでありがちな,いたずら系.
作家は葛宇路,そして作品タイトルも「葛宇路」.
これ,自分の名前にたまたま「路」が使われていたことから,北京の名もない複数の道に自分の名前を付け,勝手に道路標識なんかを設置していったら,いつの間にかオンラインマップサービスなんかで正式名扱いされていった,という本当の話.
アート作品として実は私が付けたとSNSで報告したら,これがニュースで連日取り上げられ,ついに行政が動いて撤去に乗り出し,行政が付けた別の名前を正式名として登録しなおしていった.
こういったイタズラを起こさせないために,その後北京市内の名が無かったすべての道に名前を付けたらしい.
この事の顛末をすべて映像として記録し,それを報告する作品だった.
社会の隙間にちょっと手を加える.
すると社会がどう出来上がっていくのか/出来上がっているのか,が見られるという寸法だ.
にしてもこれをよく北京でやったものだとつくづく感心.
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そうそう,現代アートのイタズラモノといえば,真っ先にこの記事を思い出すよ.
curazy.com
でも,アートってこういうことでもあると思うんだ.

(四間道S-01)津田道子/あなたは、その後彼らに会いに向こうに行って
暑さの中,若干気を失いそうになりながら辿り着いた,最後の場所.
ふすまにはめ込んだ液晶画面を利用してあるときはリアルなその場所の映像を,あるときは撮っておいたその部屋の別の時間の映像を流す.
リアルと映像の境界が曖昧になる面白い作品だった.
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そして自宅に戻ってから気づいた.
この津田さんの作品のあった伊藤家住宅にもうひとつ作品があったのに,それを見なかったってこと!
(四間道S-02)岩崎貴宏/町蔵
う~ん,暑すぎて頭が湧いていたらしい.
もっと涼しくなった頃に,もう一度訪れよう.
aichitriennale.jp