今年度もようやくここまで来ました.
タイトル,一人だけまだ決まってないとき.
緊張の本番開始.
結構うすい環(わ)ぁ,土星の環
―重力ポテンシャルを利用した惑星環形成のモデル―
土星などの惑星環が薄く形成されてしまう理由を簡単な力学だけで説明を試みたよ.
タネト――ク
―カードマジックを離散力学系で読み解く―
カードシャッフル・トリックにまつわる数理的現象を離散力学系として分析した.その場でマジックをする初めての試み.
matrix( 母 ) をたずねて三次元
―高次元ピタゴラス数のネットワーク―
ピタゴラス数を産む有名な行列の話を3次元にも拡張できないか試みた話.今回は3次元にお母さんは見つからなかった.果たして3次元以上にお母さんはいるのだろうか?
効率ファースト
―待ち行列を用いたより効率的なレジ待ち並びの提案―
待ち行列理論をレジ待ちに適用した.あんなに苦労した不等式評価がさらっと登場しただけなんだけど,発表するとやはりそうなるのかな.
ゼミ友学園
―研究室マッチング問題,忖度を添えて―
色んな意味でブラックジョークを交えて,1対多マッチング理論とその応用.Scratchによるアルゴリズムの提示を今回初めてやってみた.
ゼミの中心で「あ~」と叫ぶ
―線形予測を用いた sin 波の合成―
Excel VBAも使わず,ほとんど手作業で線形予測による母音の合成を行うという力作.いやホント,合成が間に合ってよかったよ.ちゃんと「あいうえお」って聞こえたし,ね.
うん,何とかなった,今年も.皆の者,乙.
他のゼミの発表を見て改めて考えさせられる点,多々あり.
徐々にうちのゼミも下学年に「分かった気にさせる」方向を取ってきたのだが,
果たしてそれをどこまですべきなのか,ということだった.
つまりこれら発表が「誰」あるいは「何」に対して行われるべきか,ということだ.
他ならぬこれは「卒業論文審査会」であって,ゼミの宣伝会ではない.
審査員向けの研究発表が本題であることに変わりはなく,
その点に真摯に向き合っているかどうか,は守らねばならない点だ.
しかし一方で下の学年の勉学への意欲向上につなげる,という目的もこの審査会にはある.
(と思ってたけど,そう?)
分かりやすいところ,受けの良いところだけを掻い摘んで発表するスタイルも,
真の研究内容の誤解を招かない範囲で行われても可,とも思える.
分からない話が延々と続くのであれば,彼らの意識も持たない.
ちょいちょい下学年向けの小ネタを挟みながらのトークも必要悪なのかもしれない.
さて,ではどうあるべきだろうか?
下学年には悪いのだけど,表面だけ「分かったつもり」になってもらうこと目指しながらも,
(それはきっと十分な間をかけて研究動機を語ることなのだろう)
分かっている人が見れば研究内容の本質がちゃんと語られている,
そんなプレゼンが落としどころなんだろうかね,という気になってきた.
この辺りのバランスが難しいし,教員目線だけでは分からないところだったりする.
ああ,でもそうだな,自分だったらこのネタ,どうプレゼンするかな,って思えば行ける気がする.
どちらにしてもそろそろBeamerを超えた,視覚に訴えるプレゼン道具が必要に思えた.
(え,なに,結局keynoteが羨ましい,という話かい?)
って,何とか終わって,う・ち・あ・げ!
でも,2年の世話人だったので開始から1時間遅れで参加.
そうそう,3年とそして去年卒業の11代目もゲスト参加.
で,口上と共に飲み会の場でいただいたのが,
若かりし頃(1年半前)の彼らの写真の入ったマグカップ,
から~の,ど~ん.
ま,散々,九平次九平次ってゆうてたからね,ゼミ中に.
あざっす!