冒頭,国際芸術祭「あいち2022」の間違いでは?
と言うでしょうが,敢えて使うよ,あいちトリエンナーレ2022.
相変わらず下品な某市長が騒いだぐらいで「3年に一度の芸術祭」の名称を見かけ上変えるなんてのは,現代アートの名折れだ.(ま,とは言っても自分がキュレーターだったら,やっぱり変えるけどね.芸術祭できなくなったら本末転倒だし.)
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で,昨日から始まったのだけど,Steve Reichのコンサートがあるってことで,チケットネット販売開始と同時に予約したね.(ほぼその日のうちに一度販売終了となったのに,その後また販売されたのはなぜ?当日券があんなにあったのはなぜ?コロナ最盛期なのに座席ぎゅう詰めだったのはなぜ?)
Reichの作品はyoutubeにたくさんあって気軽に聞けるのだが,やはり生だね.生Reich.
- 1曲目:piano phase
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Reichといえば,まずこれかな,という作品.これ,ソロで弾くという猛者もいるようだけど,今回は録音に奏者が重ねて弾く形.同じフレーズの繰り返しを2台のpianoがテンポをわずかに変えて弾き続けるミニマル作品だけど,聴覚におけるモアレが音楽を聴くときの脳の働き方を再認識させてくれる.目を閉じて聴いていると,様々なゲシュタルトが立ち現れては消えて面白い.
- 2曲目:Vermont Counterpoint
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やはりこちらも12名のフルート奏者を用意するわけにはいかず,代わりに11名分の録音とそれに奏者が生演奏を加える形.でもこういったミニマル作品,今どこやってるのか分からなくならないものかな.
- 3曲目:Different Trains
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Strings Qualtetと録音音声.3つの異なる時代の列車(第二次大戦前のアメリカー大戦中のヨーロッパー大戦後)を音素材にしたドキュメンタリー作品.これ,生で聴くべき!
- 4曲目:Electric Counterpoint
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何か気楽な感じの,ギターを引っ提げたおじさんが(失礼)ひょっこり登場して演奏開始.やはり録音を背景にソロ演奏.この曲はJazz Guiterist, Pat Methenyによって最初のレコーディングが行われた.
- 5曲目:Double Sextet
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Strings, flute, clarinet, vibraphone, pianoで構成された作品.今回の出演者総出での演奏.これ,拍子が4,5,6,7と入り乱れて,一体どうやって憶えてるのだろうと不思議.身体で憶えるのだとしても,複雑すぎで,どうなってるのかな.生で聴くべき!
というわけで,今年も始まったトリエンナーレ.
aichitriennale.jp