教員の免許更新制度が本格始動となった今年度、
講師をさせてもらった。
なにしろ自分よりずっと年配のベテラン先生を相手に、
教育畑でない自分がやってもいいものかとまごつきつつ、
今日を迎える。
中学以上教員対象として募集したこともあり
高校教員が半数以上。
なのに選択した話題は位取り表記をテーマとした「数の仕組み」。
かつて学生相手の算数科研究の講義で培った経験とデータが
先生相手にどれほど通用するものか...
直前になり「話を簡単にしすぎたかなぁ」と悩みつつ、
え〜い、いてまえ!状態で講義に突入。
ある小学2年生が発見した九九の性質から話を始め、
指で九九を計算する方法の紹介や、2進数での補数表現の話題、
ローマ数字や漢数字による数表記での計算体験、
位取り表現の背景にある入れ子的ものの見方の話、
最後に基数を負にした慣れない世界での計算法則の体験、
といった流れ。
担当したのが午後の講義、先生方も疲れてきている中で
普段使う数系から外れた計算作業を色々させられ、
うんざりされたかもしれない。
講義後、答案の採点を行う。
特に高校の先生方には退屈ではなかったかと不安だったが、
いい感触の解答(と回答)が多数見られた。
現場へのネタや新たな視点の提供に、
些かでも役立ってくれると嬉しい、
と密かに願う。
ともあれ、無事終わる。
やっと夏休みモードに移行できるかな。