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あなたはこの世界にどう関わるのか

ちょっと目についた記事があったので紹介.
PRESIDENT Online 2013年12月2日号
 元銀行マン、エリート養成校をつくる【1】−対談:IGS代表 福原正大×田原総一朗

その中にある,フランスに留学した子どもの話.
その子が日本で習った通りの解答をフランスの学校でしたら0点だったそうだ.
以下の引用は母親が抗議に行ったときの先生の対応から.

...先生は「この解答には彼女の考え方がまったく入っていない.
これでは世界に対する彼女の付加価値がゼロだ」と説明しました.
つまりフランスでは,正しい知識を得て終わりではなく,
自分が知識を使って世界にどのように貢献するのか
ということをつねに問われるのです.
PRESIDENT Online 元銀行マン、エリート養成校をつくる【1】
  −対談:IGS代表 福原正大×田原総一朗 より.

もちろん単純に日本とフランスの比較などできない.
ただ,日本の教育界がいま何らかの形で大きく舵を切ろうと模索するなかで,
まさにこの先目指すべき一つの方向を象徴的に示している話に思える.
「この世界にどう関わりたいと思うか」「この世界に何をもたらしたいと願うか」
なんてことを子どもの頃からちょっとずつ意識させるような話を常日頃するだけでも,
その子どもたちがやがて育った頃には,
この日本に蔓延した閉塞感をかなり打開できる気がする.
自己内部に目的意識(あるいはこのブログで度々登場する「自己原因性」)
を感じながら学ぶ子供たちが増える可能性があるからだ.
もちろん,あくまでも教員はその旗振り役であって,
そういった啓発は教壇に立つ先生だけでなく,あらゆる大人が関わらねば上手くいかない.
子どもから見たとき,学校が社会と地続きになっていなくてはならないはずだからだ.


「(ただ一つの)正解を答えなさい」と訓練されてきた,
あるいはそれこそが教育だと信じて疑わなかった,
我々を含めたこれまで多くの世代にとってハードルの高い課題なのだろうけど,
やっぱりこの国を生き残らせたいからね.
そして,これらの事業に直結する役割をするのが,
やがて現場に出る君たち学生なのだよ.よろしく頼むよ.